ことばあそびか、こころのさけびか
みずぐちもとゆきが綴る日常と非日常

たねのうた(2)

人はみんな「たね」を持っている。

そのたねを手にかけると、芽が出て、葉がついて、 花が咲いて、実がなる。

人はよく、花を咲かせることを求めてしまう。 となりの庭の花はきれいに見えるもの。 その花に憧れることもある。

そうすると自分の庭に一つも花がないように思えてしまう。 あったとしても、その花がたいしたことのないように思う。

でも本当は、あなたのもっている「たね」そのものにこそ 価値があるとぼくは言いたい。

「たね」は生まれつき持ち合わせたものもありますが、 そのほとんどは、あなたに関わった人からもらうものです。

「たね」を授ける人は時に意識的に、ある時には無意識のうちに その「たね」をあなたに授けてくれるのです。

「たね」はあなたに関わった誰かがくれた贈り物なんです。 そこにはいろんな意味が込められています。

あなたのことを気にかけてくれたり、心配してくれたり。。。 応援してくれることもあれば、見守るだけのこともあるでしょう。 どちらにしても、あなたはその誰かから「たね」を受け取っているのです。

生きていく中で、きっともやもやすることがあると思います。 辛くて、苦しくて、しんどくて、さみしくて、悲しくて、腹立たしくて。 でも、そのもやもやから逃げないでください。 きっともやもやの中に、なにかヒントがあるはずです。

もしストレスを抱えて、傷つくことがあってもやもやしたとしても、 自分のまわりに見守ってくれる人がいる。 そばにいてくれる人がいることを忘れないでほしい。

どうか、あなたに「たね」をくれた人のことを忘れないでほしい。 「たね」に気づいて、ひとつずつ丁寧に手をかければ、 いつかかならず芽吹く日が来るはず。

どうか、あなたがたねをもっているということを忘れないでほしい。 それはとてもとても大切なたね。 あなたのたねは、 あなた自身がそれに気づいてくれることを静かに待っている。